こんにちは、ペロンです。
フランスにはセキュリテソシアルという、社会保障の制度があります。
(以下セキュと略します)
このセキュ、私のような移民・外国人でも加入することができて、医療費はここから払い戻しされます。
セクター1のお医者さんに診察してもらう場合、25€費用がかかるうち7割はセキュが払い戻すのです。
(残り3割はミュチュエルという任意保険が払い戻します)
「こんな素晴らしい医療制度に外国人でも加入できるなんて!」と完全にこの制度を信頼しきっていた私。
しかも、仏人旦那も義家族も、「セキュの制度は素晴らしい」と言っていたので、完全にだまされていました。
が…間違いだった…
私はこの制度を信頼しきっていたことを、本当に後悔しました。
この制度自体は素晴らしいですが、実は上手く機能していません。
私は経験上、「もし移住ではなく長期滞在の場合、プライベートの海外旅行保険に入っておいたほうが良い」と切実に思いました。
※注意!
移住目的で海外に渡航する場合、プライベートの海外旅行保険には加入はできません!
すでに渡航している方が日本の海外旅行保険に加入するためには、日本に帰国している時に加入することになります。海外旅行保険は旅行を目的としてご自宅を出発し、帰国することを前提とした保険であるため、出発後の契約はできません。また、海外への移住を目的として渡航される場合は海外旅行保険には加入できません。海外へ移住される方やすでに渡航していて、海外にいながら保険加入を希望されている方は、現地の保険へ加入していただく必要があります。
(参照URL: 【海外旅行保険】海外移住や国際結婚した時の保険や社会保障について)
フランスで長期滞在する場合、フランス国内でセキュに加入することもできます。
しかし可能であれば、出発前に絶対にプライベート海外旅行保険に加入しておくべきだと思います。
私はセキュ関連で本当に不便で不安な経験をしました…
経験談を交えながら、フランス長期滞在予定者がプライベート海外旅行保険に入っておくべき5つの理由をまとめました。
セキュ加入まで死ぬほど時間がかかる
フランスの役所仕事は死ぬほど遅いということで有名ですが、このセキュ加入も例外ではありません。
私は渡仏してすぐにセキュ加入の書類を送りましたが…
なんと…
加入に8ヶ月もかかりました。
いやー本当お役所仕事って、死ぬほど仕事が遅いのです。
煽っても無駄です、だってフランスだから…
何度か煽ったら「あなた無職でしょ?無職の人はすぐにセキュに加入できないのよ?」なんて言われたがあります。
いや、私渡仏してすぐに働いていましたけど…
ちゃんと保険料も払っているんですけど!!!!!!
全部自腹で医療費立替
上記のセキュ、加入に時間がかかると何が問題かと言うと、全部自腹で医療費を立て替えないといけないことになります。
ちょこっと風邪で診察、とかだったら、まぁ良いですよ。
でも病気は、思いがけず発見されるものだし、計画的に患うものではありません。
以前私は渡仏直後、首がものすごく腫れるという症状に悩まされました。
「もしかしたら何か重要な病気かもしれない」ということで、7ヶ月間色々検査したり、診察したりしました。
その間セキュが届かないせいで、ぜーーんぶ自腹。
その額、なんと約3000€(約39万)…
今思うと、まだこの額で済んだから良かったです。
これが手術しないといけないという事態になっていたら…
余計高額な医療費が発生していました…
無保険状態は本当恐ろしいです。
医療費払い戻しにも時間がかかる
「まぁ時間がかかっても、セキュに加入できれば、すぐに医療費の払い戻しができる!」なんて思っていませんか?
そんなことはありません…
ここはフランス、何でもお役所仕事は時間がかかります…
私は医療費の払い戻しに2ヶ月半も時間がかかりました。
渡仏して8ヶ月はセキュなし、医療費払い戻しに2ヶ月半…
しかもフランスのお役所は間違いも実に多いです。
払い戻し額が違って問い合わせたり、揉めたり…
医療費の自己負担額が多ければ多いほど、このトラブルに巻き込まれます。
こんなめんどくさいトラブルも、プライベート保険に入っていたら巻き込まれずに済みます…
タダで診察できるお医者さんは混みすぎ
フランスのお医者さんは、下記のように3つのセクターに分かれています。
セクター1 | セキュ所属の医者で、セキュの定めた料金で診察 |
---|---|
セクター2 | セキュ所属の医者で、医師が自分で診察料を決める |
セクター3 | セキュ非所属の医者で、全て患者の自己負担で診察 |
このように医者によって料金設定が全く異なります。
セクター2、3のお医者さんは自分で診察料を決められるので、基本的にすごく高いです。
しかし別に高いからといって、良いお医者さんというわけではない…w
当然皆医療費の自己負担が発生しない、セクター1のお医者さんに診察してもらいたいですよね?
でもこのセクター1で腕の良いと言われるお医者さんは、だいたい予約でいっぱい。
3ヶ月~6ヶ月、酷いと1年ほど予約が埋まってて、診察させてもらえないということも…
ありがとうございます…今度は子どもの皮膚科の予約が5ヶ月先と聞いて卒倒しそうです〜今日本からの薬でなんとか対応してる状態で…ほんと、どうなっているかこの国は!?
— きくこ (@u6dlcmZ5okfwVN1) 2019年1月14日
きくこさんのこちらのブログ記事にも、すぐに診察してもらえない実体験がつづられています…
そしたらだいたい、セクター2か3のお医者さんに行かざるを得ないんですよ。
別に良いお医者さんではなくても!!!
中には診察料を荒稼ぎするために、必要以上に何度も来させるようなヤブ医者もいます。
もしセキュに加入できてなかったら、自己負担額がどんどん増えてしまいます…
どんどん医療費の自己負担が増えると、本当不安ですよね…
無保険状態は不安、精神上よくない
実際に経験して、本当に思いましたが。。。
無保険状態は本当に不安だし、精神安定上良くないです!!!
いつ加入できるのか分からないセキュ…
どこまで膨れ上がるか分からない医療費自己負担…
こんなことを心配してたら、病気も悪化してしまいますwww
しかも渡仏してすぐだと、環境の変化のせいでなんらかのストレスを抱えがちになってしまう方もいるのではないでしょうか。
それに追い討ちをかけるようなストレスは、出来れば回避するべきです。
先にも述べましたが、病気は計画通りなるものではありません。
「病気かも?」と疑わしい時点で気軽にお医者さんに見てもらえることが大事です。
セクター2、3のヤブ医者しか診察してもらえないとしてもw、「お医者さんが今経過を見ている」と思えるだけでも、安心感が全然違います。
そして、医療費がかかったとしても、保険があると安心感が全然違います。
「フランスでも保険料を支払い、任意で医療保険に入っておくなんてお金がかかるし…要らんな」なんてのんびり考えていましたが、私は必要投資だと思いました。
病気にならないことが一番ですが、人生何があるかわかりません。
もしかしたら、セキュに加入する前に事故に遭ってしまうかもしれません。
そんなとき、頼りになるのは保険です…
もしものために、ぜひ備えておくことをおすすめします。
ペロンに興味を持ってくださった優しい方はTwitterもぜひご覧ください♡
FOLLOW ME!